本日は、腰部脊柱管狭窄症による腰痛についてお話させていただきます。
腰部脊柱管狭窄症とは、脊椎(背骨)が加齢などにより変形することで、神経の通り道である脊柱管が狭くなり神経を圧迫することで、腰痛と併せて間欠跛行や膀胱直腸障害といった神経症状が出る疾患です。
間欠跛行とは長距離を歩こうとすると足の痛みや痺れ・脱力感が生じて歩けなくなるが、座って前かがみの姿勢で休むと、また歩くことが出来るようになる症状です。
(前かがみの状態で休むことで再び歩けるようになるのは、前かがみになることで神経の通り道が広くなり、神経の圧迫から解放されるためです。)
膀胱直腸障害とは、排尿や排便を制御できなくなり、失禁・失便してしまう状態です。
脊柱管狭窄症の鑑別方法としては、ご年齢や間欠跛行の有無、前かがみで症状が軽減するなどの所見が重要視されます。
治療方法ですが、鍼灸施術でも変形した骨を元に戻すことはできませんが、神経への血流を改善することと、骨以外の関節を構成する軟部組織(筋肉や靭帯・関節包など)の柔軟性を取り戻し健康状態を保ち、神経の圧迫を低減することで症状は改善していきます。
これまでの施術例としては、ご自宅から治療院まで500メートル位の距離を脊柱管狭窄症の患者さんが歩いて治療院に通っておりました。
施術開始して間もないころは1時間近くかけて休み休み歩いて通っていらっしゃいましたが、施術を重ねるごとに移動にかかる時間が短くなり、1年ほど経ったころには10分もかからずに治療院までお越しいただけるようになりました。
病院で手術を検討されている方も、まずは鍼灸などの保存療法を試し、症状の改善をはかることをお勧めいたします。
状態にもよりますが、体力の低下につながるので高齢の体にメスを入れることはお勧めしません。
当院では、歩行が困難な患者さまのために往診での施術サービスも行っておりますので、天候なども気にせずに無理なく継続的に施術を受けていただけますので、病院で脊柱管狭窄症と診断されたかただけでなく腰痛でお悩みの方も一度ご相談ください(*^_^*)
2014
04Nov
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