本日は、認知症の予防についてお話させていただきます。
まずは、認知症の定義ですが、「一旦獲得した知能が、大脳の障害のために低下し、年齢や社会的背景に適した日常生活が出来なくなった状態が少なくとも6ヶ月以上続く」とされております。
そして、認知症の症状には中核症状(認知機能障害)として、記憶障害・失行(物の使い方がわからない)・失語・失認・見当障害(今どこにいるか、今が何時なのか等がわからない)などが挙げられ、周辺症状としては、妄想・徘徊・不眠・不安・抑うつなどが挙げられます。
認知症は治らない病とされておりますが、認知症にも治せる認知症と治せない認知症とあります。
治せる認知症とは、正常圧水頭症や薬剤の副作用・慢性硬膜下血腫・脳腫瘍・ビタミン欠乏などが挙げられ、このような病気が原因で発症する認知症は病院での検査で調べられ治療も可能なので、ご家族などで異変を感じたりしたら早期の受信をお勧めいたします。
続いて治せない認知症ですが、アルツハイマー型認知症・脳血管性認知症・レビー小体型認知症などが挙げられます。
西洋医学的では治らないと言われたので、鍼灸(東洋医学)で治せませんか?という質問をよく頂くのですが、残念ながら鍼灸でも委縮した脳を元に戻すことはできません。
鍼灸での認知症の治療は中国の天津中医薬大学などでも研究が進み、三焦鍼法といった方法も考案されておりますが、認知症が治るというデータは上がっておりません。
しかし、三焦鍼法に限らず、早期に鍼灸施術を開始した方と鍼灸治療を受けなかった方を比べると、明らかに認知症の進行度合いに違いは見られます。
これは、施術中に会話したり音楽を用いたりしているので、鍼灸だけの効果とは言い切れませんが、鍼灸で体のお悩みを改善することで日常生活動作の幅も広がるので、鍼灸には認知症の進行を抑える働きが有ると私自身は考えております。
当然、鍼灸以外にも認知症を予防する方法はあるので、まずは日常生活から意識することをお勧めいたします。
趣味を楽しんだり軽い運動をすることや芸術に触れることなども認知症予防の効果はあるので、音楽療法・アートセラピー・アニマルセラピーなど様々なケア方法が有りますので、その方がすきな方法を通じて、脳に良い刺激を与えることを心がけましょう!
認知症を発症しやすい方の傾向としては、人付き合いをしない方・生活習慣病に罹っている・趣味などが無いなどが挙げられます。
そのため、認知症を予防するには、知的活動を続ける・積極的に人付き合いに加わる・生活習慣病を予防するなどが挙げられます。(高血圧や糖尿病を発症している方は、そうでない方と比べて2~3倍ほど認知症を発症するリスクが高くなります。)
ということで、ストレスを感じない程度の運動や食生活の改善も心がけていきましょう(‘-^*)/
2014
08Nov
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