本日もブログをご覧いただきありがとうございます(*^^*)
鍼灸でミュージシャンのお悩み解消(フォーカルジストニア・局所性ジストニア・腱鞘炎・管楽器演奏時の口周りの症状など)のお手伝いを行っている練馬区のコンチェルト鍼灸院 院長の松浦聡です。
先日書かせていただいた、コブクロの小渕健太郎さんの国家独唱ブログですが、かなり反響があり、ご質問も多数いただいたので、第二弾としてブログに書かせていただきます。
さて、今回の「君が代」の歌唱に対して、BOØWY(ボウイ)のギタリスト布袋寅泰さんがTWITTERでも言及されておりました。
小渕くんの国歌独唱の動画を見た。確かに理想的な歌唱とは言えない。歌唱前深々とお辞儀をし、横隔膜と喉とのバランスが崩れ、歌い出しからオクターブが狂いキーを戻すことができぬまま歌いきった。擁護も否定もしないが、一度のミスを寛大に受け入れようとしない風潮をとても寂しく思う。
— HOTEI (@HOTEI_Paradox) September 21, 2019
前回のブログでも書きましたが、ファルセットで歌い切ることは小渕さんにとって既定路線でした。この点は布袋さんはご存じなかったのかと思います。
前回の当院のブログはこちら↓
・小渕健太郎さんの国家独唱と発声時頸部ジストニアの関係について
では、歌唱前に深々とお辞儀をしたことで横隔膜と喉のバランスが崩れたという見解はどうかというと、呼吸と発声との関係は密接なので、ボーカリストならではのとても深い見解だと思います。
発声における呼吸の基本として腹式呼吸が挙げられ、効率の良い腹式呼吸のために必要な筋肉のコルセットとして、横隔膜・骨盤底筋・腹横筋・多裂筋のインナーマッスルが挙げられます。
なかでも横隔膜は腹式呼吸を深く行うために最も重要な筋肉です。
ブログをご覧になっている方も、お辞儀をした状態で深く呼吸をした時と、背筋を伸ばした状態で深く呼吸した時のどちらがより息を吸えるか確認してみるとわかりますが、背筋を伸ばすと明らかに呼吸の効率はよくなります。
発声障害を発症すると、呼吸の位置・呼吸の量・声を響かせる場所など、発症する前は無意識にコントロール出来ていたことさえも、しっかりと意識しないとコントロールしづらくなり、機能性発声障害の症状が出やすくなってしまいます。
なので、コブクロとして普段歌っている曲のような歌いだしであれば、前奏の間に呼吸を整えることが可能ですし、君が代のように前奏のない曲であれば、自分のペースで十分に間を取って呼吸を整えてから歌い始めることで歌いやすい状態を作ることが可能です。
個人的な考えですが、プロにとって絶対に必要なスキルは、ミスしたことを分析して学び、次につなげることだと考えてます。
理論派の小渕さんのことですから、今回の結果からさらに呼吸を分析して、今後のミュージシャン活動につなげていけると思っております。
何度もブログに書くのも何ですから、今回の国家独唱に関するブログはこれでおしまいにします!
これ以上のご質問は、当院の患者さんにはご来院時にご質問いただければ、答えられる範囲でお答えいたしますので悪しからずm(__)m
この記事へのトラックバックはありません。