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鍼灸でミュージシャンのお悩み解消(フォーカルジストニア・局所性ジストニア・腱鞘炎・管楽器演奏時の口周りの症状など)のお手伝いを行っている練馬区のコンチェルト鍼灸院 院長の松浦聡です。
本日のブログでは、臨床でフォーカルジストニアの患者さんからご質問いただいた内容に答えたいと思います。
質問の内容は、「フォーカルジストニアを自力で治した方のリハビリ方法をネットで見たのですが、筋力の低下からフォーカルジストニアを発症すると書かれていました。筋力低下や筋力のアンバランスからフォーカルジストニアを発症することはあるのでしょうか?また、筋トレすればジストニアは治るのでしょうか?」というご質問です。
私の回答は、以下の通りです。
「特殊なケースを除いて、筋力のアンバランスや筋力低下がフォーカルジストニアの原因になることは考えづらいです。筋トレすれば治るかと聞かれたら、筋トレすることでよい変化が生まれる方もいらっしゃるので全否定はしません。」という答えになります。
この事実を、一人の症例を紹介しつつ、ご説明したいと思います。
症例の患者さんはアマチュアのドラマーで、左手でスティックを握ってドラムを叩いていると手関節に掌屈(手のひら側に手首の関節が曲がる)症状が出てきます。
この患者さんもネットの情報をもとに、手関節を背屈する筋力が低いからこのような症状が出るのではと考えて、施術時にご質問いただきました。
そこで、患者さんがスティックを持たない状態で、私が患者さんの手の甲に体重をかけて掌屈させるように力をかけて、患者さんには手首が掌屈しないように耐えていただきました。
私が手首にかけた力と、スティックの重みと比較していただき・・・比べるまでもなくスティックの方が軽いわけで、筋力が足りないからスティックを持つとフォーカルジストニア症状が現れるというのはかなり、現実とはかけ離れていると説明させていただきました。
この症状が、橈骨神経麻痺のように手関節を背屈できなくなり下垂手(かすいしゅ)という障害があらわれているということであれば・・・そもそも神経障害なのでフォーカルジストニアではありません。
「筋トレで治るか?」という質問に関しては、患者さんの中には筋トレをすることでジストニア症状が軽減する方もいますので、発症してからのリハビリに筋トレを取り入れるのは否定しません。
ただ、「筋トレをしておけば、局所性ジストニアを発症しない」という考えは、ありえないと思っていただいて構いません!!
2019
13May
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