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練馬のコンチェルト鍼灸院 松浦聡です。
前回に引き続き、鍼灸の弁証の一つ、「痰湿」の解説です!
痰湿による不妊症の原因としては、頚管粘液の状態が悪くなったり、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)・糖尿病による排卵障害などが挙げられ、原因不明の不妊症の方だと、下肢の冷えや浮腫みなどが顕著にみられたりもします。
ちなみに、オリモノも量が多いと痰湿の所見の一つとして考えますが、量だけでなく色も重要になってきます。
大体の方は白・黄色・茶色など表現されますが、色が白だと冷え&痰湿の「寒湿」、黄色や茶色だと熱&痰湿の「湿熱」の傾向が出てきます。(当然オリモノだけでは体質を判断することはできませんので、脈や舌・他の愁訴などから複合的に判断していきます。)
つづいて、痰湿を改善するツボですが、豊隆(ほうりゅう)というツボが臨床でも良く使われます。(前回ご紹介した陰陵泉とセットでよく使います)
ツボの位置は、膝を伸ばした状態で膝のお皿の下端と足首の高さを2等分して、脛骨(すねの骨)の外側で前脛骨筋の外側になります。
毎度のことながら、文章だとわかりづらいので動画でご覧ください(*^^*)
前回紹介した陰稜泉よりも、豊隆は物質化(固形状)したような痰湿に特に効果的です!
のどに痰が詰まったようなエヘン虫(鍼灸でいう梅核気)などは、気が流れないため水が滞る「気滞と痰湿の合わせ技」と考えられます。
ちなみに、肥満も鍼灸など東洋医学では痰湿と捉えますが、痰湿のツボに鍼灸をしてもそれほど体重は落ちないのが臨床を通しての実感です。薬局で漢方薬「防風通聖散」も売られておりますが、モデルさんみたいに痩せている人が更に痩せる為に飲むのではなく、体力があって本当に肥満タイプの方向けのお薬なのでご注意ください!
鍼灸でのダイエットなら、耳つぼダイエットが一番効果的だと思いますが、耳つぼは満腹感を感じやすくする効果で、それだけで痩せる効果はありません。
耳つぼに鍼をしているから暴飲暴食しても太らない(*´▽`*)・・・という訳ではございませんので、お気を付けください(#^.^#)
2015
13May
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