「更年期障害による不眠症に鍼灸が効果的」とボストンのNPR(公共ラジオ放送)のサイトにて、2016年2月10日に延べ2433名が参加した30件以上の実験データが紹介されました。
更年期にはいくつもの不快な症状が起こりますが、ホットフラッシュなどの症状に比べて不眠症は軽視されがちです。しかし、更年期の人々に睡眠障害はよく診られます。
ここでいう睡眠障害とは、中途覚醒して再び寝ることが出来ない症状から、入眠困難でなかなか寝付けない不眠まで全て含まれてます。
ちなみに、睡眠障害の特効穴として当鍼灸院でよく使うのは下記の2穴です
・印堂
・失眠
西洋医学的に、更年期による睡眠障害は、エストロゲンの低下が引き金と考えられており、夜間のホットフラッシュも不眠の原因の一つと考えられてます。
そして、今回紹介する研究の記事では、鍼灸施術には更年期の不眠解消に効果があるとして「三陰交のツボに鍼灸を施術した時にエストラジオールレベルに変化がみられ、これが睡眠障害解消の要因となっている」と論証しています。
*エストラジオールとは卵巣ホルモンであるエストロゲンの一種で、閉経期あたりの症状の治療にも使われます。
論文は、こう締めくくられています。
「鍼灸は代替治療もしくは統合治療として、更年期の睡眠障害の治療に追加されるべきだと考えます。また更年期の睡眠障害を希望する患者は、鍼灸師に三陰交のツボについて相談することをおすすめします。」
個人的には三陰交だけでなく、三陰交を含めて体質改善を並行して行った方が、更年期障害の症状軽減につながると思います。
なお、睡眠障害のツボをご紹介しましたが、自宅でお灸をする場合、顔のツボ「印堂」は火傷のリスクがあるので、踵のツボ「失眠」をお勧めいたします!
火傷や火事に注意の上、お灸も試してみてください(#^.^#)
2017
16Sep
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