久しぶりに音楽家の鍼灸施術に関する症例報告です。
本日ご紹介するのは管楽器奏者における、口唇のフォーカルジストニアによるアンブシュアを改善するための鍼灸施術です。
患者さんはプロのクラリネット奏者で、当院以外の音楽家の鍼灸を行っている鍼灸院も受診したが、効果がなかったので当院を受診されたそうです。
まずは、フォーカルジストニアという病気の説明ですが、練習熱心な音楽家特有の疾患で、演奏の練習を繰り返すことで脳が演奏しやすいように発達していき、脳が発達しすぎた結果として演奏するときにピアニストやギタリスト・ヴァイオリニストでは指の動きに異常をきたし、サックス・クラリネット・フルート・オーボエなど管楽器の奏者では口唇に症状が出やすく、声楽家では声帯に症状が現れやすいと統計が出ております。
フォーカルジストニアの説明に関して、詳しくは過去のブログをご一読ください
・音楽家のジストニア
・フォーカルジストニアの鍼灸施術(ギタリスト)
今回行った鍼灸治療ですが、2度目の治療を受けた結果、自覚として30%ほど回復して、演奏するときに口から空気が漏れる量が減り、楽器によっては症状が現れずに演奏できるようになったとお喜び頂けました。
5度目の鍼灸治療を受けて、演奏のレベルは中低音で50%程度まで回復し、高音域の演奏は30%程度(初診時は高音が出せない状態)との評価でした。
以前は少し練習すると症状が悪化してしまうため短時間しか練習できなかったのが、2時間くらい練習することが出来るようになったとご報告いただけました。
7度目の鍼灸施術で、初診時に目標としていた70~80%まで回復することができ、コンサートも無事に乗り切ることが出来そうとのことでした。
今回の鍼灸治療の内容としては、頭皮に鍼を刺して電気を通す治療を行うとともに、口輪筋など口周りの動きに関する筋肉や顔面神経へのアプローチ・東洋医学的な経絡・ツボへのアプローチも行いました。
今まで診てきた患者さんでは頭皮の電気鍼が効果的だったケースが多く診られたのですが、今回の患者さんは足の特効穴や経絡を意識したツボに鍼をした方が症状が軽減しました。
今回の症例を通して、過去の経験も大切だが、患者さん毎に効果のあるツボや治療は異なるので、過去の経験に引っ張られすぎずオーダーメードの治療を行うことの大切さを思い出させて頂きました(*^^*)
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練馬区のコンチェルト鍼灸院では、不妊鍼灸や美容鍼だけでなく、音楽家のお悩みを解消する鍼灸も行っております。
音楽家の方で演奏時のお悩みを解消する鍼灸をご希望の方には、楽器をご持参頂きBefore Afterを動画で撮影することで施術効果をご確認頂いております。
持ち運びが難しい大きな楽器につきましては、場所や条件により往診も承りますのでご相談ください。
治療院は有楽町線(副都心線)の平和台や氷川台から徒歩でお越しいただける距離で、駐車場もご用意しております♪
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2015
29Jun
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