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鍼灸でミュージシャンのお悩み解消(フォーカルジストニア・局所性ジストニア・腱鞘炎・管楽器演奏時の口周りの症状など)のお手伝いを行っている練馬区のコンチェルト鍼灸院 院長の松浦聡です。
人気ロックバンドAlexandros(アレクサンドロス)のドラマー、庄村聡泰さんが右足バスドラム演奏時のフォーカルジストニアから、バンドを勇退・・・つまり脱退することを報告されました。
アレクサンドロスHP
https://alexandros.jp/contents/292320
庄村さんには直接お会いしたことはないのですが、メンテナンスやジストニアの施術で当鍼灸院にご来院いただいているプロのドラマーやミュージシャンの方々から、ドラム技術がとても高く人間性も素晴らしい方と口を揃えたように良い評判ばかり耳にしていたので、とても残念に思っております。
さて、Alexandrosは日本を代表する有名なロックバンドで、今回のニュースもSNSやネットニュースだけでなくTVでも放映されていたようなので、当院のブログで情報をシェアしなくてもご存じの方が多いと思います。
なので、ニュースで発表されている庄村さんの病歴などから、ジストニアについて少し解説したいと思います。
庄村さんは昨年2019年4月末と5月頭のライブを筋筋膜性腰痛で降板しました。
その後は復帰してツアーを回り、ツアー中盤から腰痛とは別に足が動かしづらくなり、5月末に精密検査を受けて局所性ジストニアと診断され、音楽活動を休止して、2020年1月にバンドからの勇退を発表されました。
フォーカルジストニアは演奏に支障をきたすが痛みを生じないと認識している方もいらっしゃいますが、痛みからフォーカルジストニアを発症するケースもありますし、フォーカルジストニアから痛みを生じるケースもあります。
*フォーカルジストニアはメンタルの病気と思われがちですが、メンタルからだけでなく、体の問題からも発症します。
痛みの発生原因ですが、まずは、フォーカルジストニアを発症したために腰や足に痛みが生じるケースを簡単に説明!
ドラマーの方が右足のフォーカルジストニアを発症すると、右足が動かしづらいので、普段は演奏時に使わないような足や体幹の筋肉を使い、音楽が止まらないように無理をして演奏するために、筋肉や関節に痛みが生じるケースがあります。
逆パターンの痛みからフォーカルジストニアを発症するケースですが、演奏時に筋肉や関節に痛みが生じると、ミュージシャンの方は痛みが出ないように別の筋肉を使ったり関節の動きを変えて演奏を続ける方もいます。
その場合、普段使っている演奏に適した筋肉ではない他の筋肉を使うため、すぐに疲れてしまったり、音量を出しづらかったり、速いフレーズに対応できなかったりします。
しかし、頭の中で鳴り響いている自分の理想の音楽を思い通りに演奏するために、また別の筋肉を使って演奏を続けて、自分が本来行っていた演奏方法・筋肉の使い方がどんどんわからなくなり、演奏がグチャグチャになってジストニアに発展していくケースもあります。
庄村さんに関する報告内容が事実であれば、痛みが先でその後にジストニアを発症しているので、この後者のケースに該当するかと思います。
もちろん、腰痛を発症する前から足の動きに違和感を感じていた可能性もあります。
ちなみに、痛みを感じると筋肉は硬く緊張します。
腰や臀部の筋肉や関節で神経を圧迫すると、脳から足への神経伝達が滞り、筋肉が思い通りに動かせなくなります。
庄村さんは5月の精密検査でフォーカルジストニアと診断されているので、この時点では足の神経障害などは診られず、腰痛なども治っていた状態だったと思います。(診断した医師の力量次第ですが・・・。)
実際に診てきた酷いケースだと、痛みのないジストニア症状を腱鞘炎と誤診した医者がに手術されて、ジストニア症状はそのままに術痕の痛みが残ったケースなどありました。
話はそれますが、音楽家じゃないから自分はフォーカルジストニアは関係ないと思っている方・・・考え甘いです。
会社の事務でPC入力作業をしていたら指が巻き込んでしまうようになり、小指と薬指を使えなくなってしまった方もいました。
シャンプーする時に指が巻き込んでしまうようになった方などもご相談いただくことがありますし、字を書くときに手が震えてしまう書痙などもフォーカルジストニアと同じような病態です。
声の悩みに関しても、ボーカルや声優のような声の専門職ではなくとも、販売員や電話オペレーターの方からも、喉が詰まって声が出なくなる症状や、声が震えてしまう痙攣性発声障害への施術などご相談いただきます。
さて、TwitterなどSNSを見ると、Alexandrosのファンの方からは庄村さんやバンドに対して優しいコメントしか見えてきませんが、病気を発症したボーカルさんの歌をあざ笑うような動画などもYOUTUBEで目にすることがあり、ジストニアに対する施術を行う鍼灸師としては非常に辛いです。
この長~くまとまりのないブログをここまで見ていただけるような方は大丈夫だと思いますが(#^^#)
私自身はフォーカルジストニアという病気が更に周知されて、周囲の人に理解してもらえる世の中になるよう、練馬の片隅から情報を発信し続けます。そして、全てのフォーカルジストニアを完治できるような鍼灸師になるべく、患者さんへの施術を通して研究し続けようと思っております。
現時点で、全てのフォーカルジストニアを確実に治せるとは言えませんが、他の鍼灸院で効果を出せなかった症例でも、改善に至ったケースはいくらでも挙げられます。
最後に、Alexandrosの名曲「ワタリドリ」の歌詞を引用してメッセージを一言。
ワタリドリのように、いつか舞い戻り、大それた四重奏を奏でてほしい。
庄村さんはすでに新しい未来に向けて動き出しているかもしれませんが、もしこのブログを目にしたら一度だけでも当鍼灸院の施術を受けてもらいたいと願ってやみません。
そしてぜひまた4人揃ったAlexandrosのライブをファンの皆様にお届けしてほしいと思います♪
当鍼灸院のフォーカルジストニア症例は下記のホームページURLからご覧いただけます。
・音楽家の鍼灸施術メニュー
2020
26Jan
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