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音楽家の鍼灸施術を専門的に行う、練馬区氷川台のコンチェルト鍼灸院 院長の松浦聡です♪
本日はプロの音楽家(サックス奏者)に対する鍼灸施術報告で、口唇のフォーカルジストニアによるアンブシュアを改善するための鍼灸施術です。
症例の患者さんは10年前に発病してから色々と治療を試したが効果が認められず、西洋医学的な薬を服用して症状をごまかしていました。
しかし、時間が経つにつれて薬の効果も薄れ、最近は更に症状が悪化し始めたため鍼灸院を探したそうです。
鍼灸施術を始める前までは5分ほど演奏を続けると右の口角から息が漏れてしまい演奏を続けるのが困難な状態に陥っておりましたが、二度目の施術を行った後は口周りの筋肉は震えるが演奏を維持できるようになりました。
下の動画は2回目の鍼灸施術後です。
3回目の鍼灸を行った後では口周りの筋肉の震えも目立たなくなり、演奏者さん自身もかなり楽に吹けるようになったことに驚かれておりました。
下の動画は3回目の鍼灸施術後です。
フォーカルジストニアは特殊な疾患なのでご存じでない方も多いと思いますので、フォーカルジストニアについて簡単にご説明させて頂きます。
フォーカルジストニアとは音楽家特有の疾患で、練習時間が多い真面目な人ほど発症しやすい病気とされております。
これは、楽器の演奏という巧緻動作を繰り返すことで、運動効率を良くするためにその動作に対する脳の支配領域が広がり、指を曲げるという動作と指を伸ばすという相反する動作を同じ脳の領域が担当することになり生じるとされております。
脳が発達しすぎた結果、トランペット・フルート・サックス・オーボエなど管楽器奏者では口唇に症状が出やすく、ピアニストやギタリスト・バイオリニストでは指の動きに異常をきたし、声楽家では声帯に症状が現れやすいと統計が出ております。
フォーカルジストニアの説明に関して、詳しくは過去のブログをご一読ください
・音楽家のジストニア
・フォーカルジストニアの鍼灸施術(ギタリスト)
ちなみに、本症例の患者様は3回目の鍼灸施術後で発症前の7割くらいのレベルの演奏とのことなので、発症前以上を目標に一緒に頑張りたいと思います♪
2015
10Nov
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